アマビヱ検証 福福亭のひとり言

アマビヱとは何かを考えます。京都大学のサイトから原文を拝借します。

<原文>
肥後国海中江毎夜光物出ル 所之役人行
見るニ づの如之者現ス 私ハ海中ニ住アマビヱト申
者也 當年より六ヶ年之間 諸国豊作也 併
病流行 早々私ヲ写シ人々ニ見セ候得と
申て海中へ入けり 右ハ写シ役人より江戸江
申来ル写也
  弘化三年四月中旬
<訳>肥後の国の海中に枚や光る物が出るので、土地の役人が行って検分すると、この図のような者が出現した。「私は海中に住むアマビヱと申す者です。今年から向こう六年間、諸国は豊作です。しかし病気が流行します。急いで私の姿を写して、人々にお見せ下さい」と言って海中に入った。右の図は写した役人から江戸へと連絡してきた文書の写しである。
  弘化三年四月中旬 
 この瓦版の作られた弘化3年(1846)は、明治天皇の父の孝明天皇践祚、外国船が来航して、激動の時代へと移っていく時でした。この説明文を読むと、アマビヱは豊年の予祝と流行病の予言をしています。自分の姿を写して人々に見せよというのは、護りとなるという意味か、私の言葉の信憑性を裏付けるという意味か、どちらでしょう。
 現代人がアマビヱを発見して救世主のようにもてはやしていますが、どうなのでしょう。
 語呂合わせで現在を考えると、アマビヱは「天冷え」で、天下の経済は冷え切りました。また、「雨冷え」で、日照不足になり、野菜は不作で高騰しました。梅雨明けも遅れています。
 病気の流行が6年に及ぶのは勘弁してほしいものです。
 先程の原文と併せて、画像を拝借して掲げておきます。 

肥後国海中の怪(アマビヱの図)』(京都大学附属図書館所蔵)
 リンク先 https://rmda.kulib.kyoto-u.ac.jp/item/rb00000122/explanation/amabie
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